広島県東広島市 | パッケージ印刷・紙器印刷加工・包装紙・箔押し加工

お問い合わせ

印刷ラボ

第7回 箔押しトラブルを回避したい

こんにちは 大洋印刷の福富です。
 
『箔押しをしてみたいな…でも こんな小さい文字が箔押しできるかな?』
細い線はどの程度まで再現できるの?』
網点を箔押しで再現できたりする?』
 
箔押しをしてみたいなと思ったときに疑問や不安はつきものですよね
 
実際に様々な条件が重なると
ベタに抜き文字がしたかったけれど文字がつぶれてしまった
細すぎる線が再現されなかった
という がっかりな仕上がりになる場合があります。
 

第7回 箔押しトラブルを回避したい

 
今回は箔押しの再現性についての限界を知り 箔押し時のトラブルを未然に防ぐ方法を知っていただいて
今後の箔押しを使った製作に役立てていただける情報をお伝えします。
 
この情報を知ることで『 箔押しでできる限界 』が解り トラブルを未然に防げると思います。
 

 

「 箔押しで多いトラブル 」 ランキング TOP3

 
箔押しのトラブルでよくやってしまう よくあるパターンをランキング形式でご紹介します。
 

第三位:網点を箔押ししようとしたらつぶれてた

 
網点を箔押ししようとすると発生する網点のつぶれです。
皆さんは網点が箔押しできるということをご存知でしょうか?
あまり馴染みが無いのですが、実は網点を箔押しすると面白い効果が出たりするんです。
 

左:本来出したい網点(オンデマンド出力) 右:実際に出た10%〜40%の網点の箔押し
 
ただ箔押しで網点を再現するときには事前の打ち合わせが必要で、いきなりやると失敗してしまう場合があります。
失敗すると網点が全く再現されずに箔押ししたかった箇所に箔が付かなかったり、逆に付きすぎて網点ではなくなったりします。
 
網点の箔押しは事前の打ち合わせが重要で場合によっては網点の線数を落として大きめの網点で再現することも必要になります。
 

第二位:抜き文字や線が再現されなかった

 
箔でベタ対しての抜き文字をしようとしたら全部潰れて文字が読めなくなるトラブルです。
箔押しは広範囲のベタがあることで見栄えがよく重厚感が増しますが
広範囲のベタを箔押ししようとすると必ずやりたくなるのが抜き文字ですよね?
うまく使うと効果絶大ですが「文字が小さかったり」「細かったり」すると
文字が潰れてしまったり カスレたりして読みづらくなってしまいます。
 

ベタに対しての抜き文字はゴシック体でも小さい文字はつぶれる
 

明朝体だとゴシック体より線が細いのでベタに対しての抜き文字は限界があるのが解る
下側に見える「文字のみ」だと太りはしているものの比較的キレイに再現できている。
 

細い線だと0.2ptくらいが限界だがベタに対しての抜きでの線だと0.5ptくらいが安心なのが解り
点線だともっとシビアになるのが見てとれる。

 
特に「明朝体」のような細い線のある書体は要注意です。
横線(明朝体は横線が細い)がつぶれて何が書いてあるのかがわからなくなってしまうことがあります。
 
きれいに抜き文字にしたい場合は、細い線は避けるようにすることがオススメです。
 

第一位:小さい文字や細い線がつぶれてしまった

 
これは本当に注意していただきたいトラブルで…箔押しというのは「ハンコ」に似ています。
ハンコをついたときをイメージしていただくとわかりやすいのですがハンコは押し込む強さによって文字が太ったりしますよね?
箔押しも同じ感じで押し込む強さによって太ったりします。
 
箔押しの押し込む強さは、職人が本当に微妙なレベルで調整して最も箔がキレイに着き、見栄えよくなるように仕上げます。
 
ただ残念なことに、文字が小さすぎたり、線が細すぎたりすると調整できる幅が狭くなってしまい
潰し気味に調整しないといけなくなったり、かすれ気味になったりしてしまいます。
 
小さすぎる文字や細すぎる線はトラブルのもとなので注意が必要です。
 
 
さて、ここまでよくあるトラブルと簡単な解決策をご紹介してきましたが
皆さんの疑問は『じゃあ どのくらいの文字や線の太さなら大丈夫なの?』ですよね?
 
わかります!福富も長年数多くの箔押し用のデータを拝見しておりますが
この線の太さは大丈夫ですか?…と聞かれる度に
パッとお見せできる見本があればな… 』とずっと思ってきました。
 
やはり手っ取り早く理解していただく一番いい方法は実際に失敗する例を見ていただくことですよね?
 
なので、作ってしまいました!大洋印刷オリジナルの『失敗するであろう部分の解る箔押し見本帳』です。
キレイなのは当たり前… 失敗しやすい部分はそのままにというコンセプトな見本帳
 

細かい模様に入れた網点の部分はつぶれているのが解る
 

線数にもよるが40%くらいの網点はつぶれているのが解る
 
なんとこの見本帳は
 ・ 細すぎる文字
 ・ 細すぎる線
 ・ 網点の潰れ
 ・ 抜き文字の潰れ
わざと失敗するレベルまでやって失敗を再現しています。
 
このくらいだったらうまくいくんだな
このレベルはもうヤバそうだ 』
 
…が解る珍しい見本帳になっています。
 
箔の色によっても潰れやすい色もあれば抜けがよい色もあったりしますので
ぜひ手にとってじっくりと観察してみてください。

数量限定ですが今なら無料で配布中です。お問い合わせフォームからぜひお申し込みください。
 
「印刷ラボ」では、デザイナーの方々や企画制作ご担当者の方々向けに
印刷のちょっと役立つ技術情報を毎週更新していきます。
 
ぜひお気に入り登録、ブックマークしていただいてチェックしていただければうれしいです。
 
ご不明な点などありましたらお問い合わせフォームからお問い合わせくださいませ。
 
それではまた 次回もお楽しみに!

トップへ