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印刷だけじゃない!機能性を高める紙器設計のテクニック

紙の箱=ただの入れ物、と思っていませんか? 実は、紙器(しき)には“設計”の工夫次第で、商品の魅力や利便性を大きくアップさせる力があります。この記事では、印刷だけに頼らず、紙器の構造や形状で「機能性」を高めるテクニックを、中学生でも分かるようにわかりやすくご紹介します!

紙器設計がもたらす価値とは?

紙器の設計は、単なる包装以上の価値を生み出します。例えば、

  • 輸送や保管時の保護性能:衝撃や湿気から商品を守る。
  • 開封・再封のしやすさ:ユーザー体験を向上させる。
  • 開封時の演出:ブランドの世界観や高級感を伝える。

また、販売現場では、棚に置いた際の見栄えや積み重ねやすさなど、流通上の機能性も非常に重要です。陳列性の高い設計は、店舗での取り扱いのしやすさにもつながります。

これらは印刷ではなく「設計」で叶えられる要素です。

注目の機能性紙器設計テクニック

(1) ワンタッチ底構造

箱を起こすだけで底が自動でロックされる構造は、梱包の手間を省き、作業効率を飛躍的に向上させます。

(2) スリーブ式&観音開き型

スライドや両開き式など、開封時に演出性を持たせることで、ユーザーの印象に残りやすい設計に。ギフト商品に多く使われます。

(3) タブ付き再封設計・ミシン目開封

食品や雑貨などの保存性向上のため、一度開けてもしっかり閉じられるタブや、ハサミ不要で手で開けられるミシン目構造が多く採用されています。

紙器設計×テクノロジーの進化

AI設計支援ツールの登場

2024年にリリースされたAdobe Illustrator向けプラグイン「箱ラク®」では、フック付き・複雑形状の展開図も自動生成できるなど、パッケージ設計の手間を大幅に軽減しています。

スマート紙器の実用化

QRコードやNFCチップを活用した「スマートパッケージ」が普及し、消費者が商品情報を読み取ったり、真贋判定ができる設計も実用化が進んでいます。

さらに、AR(拡張現実)を活用した「体験型パッケージ」も登場しており、スマートフォンをかざすと商品のストーリーが表示されるなど、エンタメ性を高めた活用事例も見られます。

紙器設計がブランド価値を高める時代

SNSとの親和性が高まる中で、「開封体験」そのものがシェアされ、企業のブランド力を高める要素となっています。

  • 開封の瞬間に驚きや楽しさがある設計
  • パッケージの再利用性が高い構造
  • スタイリッシュかつコンパクトな形状

たとえば、アクセサリーブランドが小型の引き出し型パッケージを導入したところ、「何度も開けたくなる」「小物入れにちょうどいい」とSNSで話題となり、売上アップにつながったケースもあります。

まとめ

印刷技術だけでなく、設計そのものが紙器の価値を大きく左右します。

  • 作業効率を高める機能的な構造
  • 開封や保存に便利なユーザー視点の設計
  • デジタルツールスマート技術との融合
  • 開封体験によるエモーショナルな価値創出

これからの紙器は、「使いやすく、見た目にも楽しい」設計が求められるでしょう。

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