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【第44回】紙目って何?どう活かす?
『 紙には目があるって聞きました どういう意味? 』
『 紙目に注意しないと不具合が生じるらしい?具体的にはどんなことに気をつければいい? 』
紙目とは
紙目とは 紙の繊維の向きのことです
紙箱を作る時には 設計に対して紙目を正しく通すことで 強度を増すことができます
紙目が通っている側に折りやすい
用紙は紙目に沿うと曲がりやすい性質があり湿気が多いと紙目に沿ってカールすることもあります
紙箱を作るときには この性質を考慮して最適な方向に紙目を通す必要があります
折り曲げるときには紙目に沿って折ると折り曲げやすくなります
紙目をうまく通して丈夫な箱にする
ここで大切になるのは 紙が立体になった状態で考えることです
例えば このような箱の場合 短い辺に通すことで丈夫な箱にする事ができます
力がかかる方法に逆らうように紙目を通すことがポイントです
紙目をどっちに通すか迷ったときには 短い方向に並行に通すと覚えておきましょう
折り曲げやすい方向に通す場合
紙目は短い方向に並行に通すのが基本ですが 例外もあります
それは 短い方向に通すと 組み立てるのが難しくなる場合です
厚紙の場合は 紙目に逆らって折ると 折り目が割れてしまうこともあります
それくらい折りにくい
ですので 折やすさが必要とされる設計の場合は あえて折りやすい方向に紙目を通すこともあります
トムソン箱はこのように平べったい状態で納品されます
納品されたら組み立ててからお使いいただくようになります
数が多いと 組み立てるのに時間がかかってしまいますよね
紙目を折りやすさ重視で通しておくと 組み立てにかかる時間が短縮されます
短い方に通したほうが強い箱になりますが 組み立てるのが大変
そんなときにはあえて長い方に通して折りやすくするのも大事な判断です
紙目をどっちに通したらいいか迷ったら?
紙箱は 中身がちゃんと入って 十分な強度があることが必須条件ですので
設計した図面データで本番と同じ紙を使いプロッタで「サンプルカット」を弊社では作成できます
その際 本番と同じ方向に紙目を通してサンプルを作ることで 強度を事前に確認することができます
紙目をどちらに通したらいいか分からないときには 中身に合わせた設計をきちんと行った後に
サンプルカットを作って確認しましょう
弊社では 紙パッケージを数多く手掛けていますので 図面と紙の情報があれば
どっちに紙目を通すのがいいか だいたいパッと見でわかります
それでもオーダーメイドの紙パッケージの世界ですので どちらに通したらいいか迷う場面も
やっぱりあります
ですのでオリジナルの紙箱を作るときにはサンプルカットは必須です