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【貼り加工のテクニック】強度と美観を両立する技術

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パッケージは「貼り」で差がつく!

紙器パッケージの印象を決定づけるのは、見た目のデザインだけではありません。「貼り加工」こそが、パッケージの構造を支え、使いやすさと高級感の両立を可能にする重要なプロセスです。

この記事では、強度と美観を両立する貼り加工のテクニックについて、最新の技術動向や実際の事例とともにご紹介します。

貼り加工とは?

貼り加工とは、複数の紙素材を糊や接着剤で貼り合わせることで、パッケージの強度や形状を維持する製造工程のことです。特に「紙器」の世界では、組立性・堅牢性・美観性のすべてを支える要として機能します。

  • 単体では強度が足りない薄紙も、貼り合わせることで自立する構造に
  • 内装材(インナー)や仕切りも一体で加工可能に
  • 貼りズレや膨れを防ぐ職人技が、完成度を左右する

強度を高める貼り加工の工夫

複層貼り(多層紙貼り)

数枚の紙やボール紙を貼り合わせて厚みを出すことで、重たい商品や衝撃に弱い商品でもしっかりと保護できます。

二重貼り構造

外箱と内側の構造を分けて貼ることで、緩衝性を高めたり、異なる質感を表現したりできます。化粧品やお菓子の高級ギフトパッケージに多く採用。

折りたたみ強度の設計

貼り込み位置や折り筋の角度を微調整することで、繰り返し開閉に耐える強さを実現。特にキャリー式紙器や引き出し型に有効です。

美観を高める貼り加工の工夫

化粧貼り

外装に高級紙や特殊紙を貼り付ける加工。光沢、マット感、布のような手触りなどを演出でき、ブランドイメージの向上に直結します。

ラミネートと貼りの組み合わせ

ラミネート加工と貼りを組み合わせることで、水や油への耐性を持たせながら、美しさも保ちます。食品や化粧品の分野で重宝されます。

貼りズレ防止の設備導入

自動貼り機の導入により、均一で美しい貼り加工が可能に。特に大量生産時の品質安定に貢献します。

最新技術動向と注目の事例

近年、持続可能性・機能性・生産性といった多角的なニーズに応える「貼り加工」の進化が注目を集めています。以下は、紙器と貼り加工の融合で成功している企業事例です。

高機能性を持つ表面加工

某会社では、特殊紙とフィルムを組み合わせた貼り加工により、機能性と意匠性を両立した化粧箱を制作。高級感のある質感を保ちつつ、実用性も担保する点が評価されています。

組立効率に優れた設計

某印刷所では、物流効率を重視した「フォーコーナー貼り」構造を採用。貼り加工によって事前に四隅を固定することで、組み立て作業が劇的に簡素化されます。省スペース保管や短時間組立が可能になり、販促現場でも重宝されています。

まとめ

貼り加工は、単なる接着技術ではなく、製品の耐久性、美観、そしてブランド体験を支える“パッケージの要のひとつ”です。

  • 紙器の強度を支える工夫(多層構造・二重貼り)
  • ブランド価値を引き上げる演出(化粧貼り・ラミネート)
  • 生産効率や環境配慮まで見据えた設計(自動貼り・新素材)

これからのパッケージづくりには、“貼り”という視点からの設計・開発が欠かせません。

この記事を参考に、自社製品にぴったりの紙器貼り構造をぜひ検討してみてください。

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