COLUMN印刷ラボ
コラム
【最新技術満載】進化するオフセット印刷機の現在!印刷業界の未来を変える革新とは?
オフセット印刷機は、長年にわたり印刷業界を支えてきた主力機械の一つです。近年では、技術革新により、印刷品質の向上、生産効率の飛躍的なアップ、そしてオペレーションの自動化が実現されています。
そこで今回は、進化するオフセット印刷機の機能や特徴をご紹介します。なお、より詳細な製品情報は各メーカーのホームページなどでご確認ください。
目次
この記事は以下のような方を対象としています
- ・商品パッケージづくりに興味がある方
- ・自社パッケージの制作現場に興味がある方
- ・印刷の最新現場について知りたい方
印刷品質の向上
高解像度化、高密度化が進むCTP技術や、インライン品質検査装置の導入により、かつてないほど精緻で美しい印刷が可能になりました。
◎プリネクトインスペクションコントロール
印刷ユニットに組み込まれた高解像度カメラとシート検査装置により、印刷面上のゴミや傷を瞬時に検知します。
◎プリネクトインプレスコントロール
印刷ユニットに組み込まれた分光測定機によって、印刷中に、色調や見当のズレを瞬時に自動修正します。印刷物の色を人の見た目だけで判断せず、数値情報を元にコンピュータがインキの供給量を制御し補正することにより、印刷の色をコントロールし標準化することができます。
これらの技術により、安定した高品質な印刷を実現し、印刷物のグレードを大きく向上させています。
生産効率の飛躍的なアップ
自動化技術の導入により、印刷工程の効率化が図られています。
◎刷版の自動交換
自動的に刷版を交換することで、版交換にかかる時間を大幅に短縮します。
◎ブランケットの洗浄の自動化
洗浄作業を自動化することで、オペレーターの負担を軽減し、印刷時間を短縮します。
◎カートリッジ式インキ
プリネクトプレスセンターなどの制御システムと組み合わせて、必要な量のインキを自動的に供給します。手動のインキ交換の手間を省き、印刷時間を短縮します。
これらの技術により、従来の手動作業を大幅に削減し、生産性を飛躍的に向上させています。
オペレーションの自動化
近年では、印刷機を集中制御し、自動運転を実現するシステムも登場しています。
◎プリネクトプレスセンター
印刷機の全機能を集中制御します。タッチスクリーンモニタで操作でき、印刷機のセットアップや印刷品質のチェック、オペレータの操作手順を自動でガイドします。
このようなシステムにより、オペレーターの負担を軽減し、安定した高品質な印刷物を効率的に生産することができます。
その他の注目技術
◎インラインコーティングユニット
印刷と同時に安定した量のニスを用紙に転写できます。そのため、高光沢な印刷物を効率的に生産できます。
◎フォイルスター
コールドフォイル加工(コールドスタンプによる箔押し印刷)をインラインで処理するオプションユニットです。最初のユニットで用紙の上に糊を印刷し、次のユニットで箔を転写します。糊用の板は、通常の印刷用刷版を使用できます。フォイルスター未使用時は、通常の印刷も可能です。
◎プリネクトイメージコントロール
印刷画像全体を分光測定し、色が基準からズレていれば補正に必要な設定情報を印刷機に送信します。
まとめ
オフセット印刷機は、印刷品質、生産効率、オペレーションの自動化のすべてにおいて進化を続けています。今後も更なる技術革新が期待されており、印刷業界の未来を支える存在であり続けるでしょう。
2024年7月22日現在、今回ご紹介した機能のごく一部が大洋印刷の設備にも導入されていますが、ひとつ導入されるだけでも大きく生産性が変わります。これからの技術進歩が本当に楽しみです。
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