COLUMN印刷ラボ
コラム
印刷だけじゃない!「紙器設計×ブランディング」で差がつくパッケージ戦略

「パッケージ」は、単なる商品を包む“箱”ではありません。
第一印象を左右するデザイン性、使い勝手を高める機能性、そしてブランドの世界観を体現する「戦略的ツール」として、紙器設計が注目されています。
本記事では、「印刷+紙器設計」でブランディングを強化するパッケージ戦略の考え方を、最新トレンドを交えてわかりやすく解説します。
なぜ今「紙器設計」に注目すべきなのか?

従来のパッケージ戦略は「デザイン」や「印刷表現」に重点が置かれてきました。しかし、2025年現在、商品の価値は“体験”で決まる時代。
パッケージにおいても、手に取ったときの感触、開封のストレスのなさ、保管や再利用のしやすさといった「ユーザビリティ」が評価される要素となっています。
構造設計がユーザー体験に直結する今、紙器のカタチや素材選びまでを含めたブランディングが求められているのです。
「紙器設計×ブランディング」の最新動向

①体験価値を高める構造設計
✔︎ ピロー型や組立式の紙器が人気
曲線を活かした「ピロー型(枕型)」の箱や、誰でも簡単に組み立てられるワンタッチ式紙器などが増えています。触感や“開けやすさ”もデザインの一部として評価されるポイントです。
✔︎ タクタイルインタラクション
ユーザーが手に取ったときの“感触”に訴える設計が注目されています。エンボス(浮き出し)やクラフト調の素材感が、ブランド価値の一部として機能します。
✔︎ 事例:国内化粧品メーカー
ある国内化粧品ブランドでは、紙器にタブ付き開閉式+エンボス構造を採用し、「高級感+開けやすさ」の両立を実現。SNSでも話題となり、リピーター獲得にもつながっています。
②持続可能性(エコ)とデザイン性の両立
✔︎ 紙器のエコ素材対応が進化
FSC認証紙、再生紙、バイオマスインキなど、紙器も環境に配慮した素材を選べる時代に。さらに、軽量化を実現しながらも強度を保つ“強化クラフト紙”など、素材開発も進んでいます。
✔︎ デザイン性を損なわないサステナブル設計
例えば“ホットスタンプ+クラフト紙”や、“エンボス加工+マットニス”など、エコ素材でも高級感を演出できる技術が普及しています。
✔︎ 海外トレンド「ツイステッドサステナビリティ」
サステナブルとアート性を融合したパッケージ戦略として、海外では“ねじり”や“ひねり”のある形状を取り入れた構造設計がブームに。日本市場でも注目が高まりつつあります。
③機能とデザインの両立がブランド体験に直結
2025年の市場では、「体験」を重視する消費者のニーズに応えるため、機能性と意匠性の融合が重要です。
要素 | 設計のポイント | 期待される効果 |
---|---|---|
構造デザイン | 開けやすさ・再利用性・再封可能性など | ストレスのない使用感、リピート率向上 |
表面加工 | エンボス・箔押し・マットニスなど | 高級感、視認性向上、差別化 |
素材選定 | 再生紙・FSC認証紙・高耐久クラフト紙など | 環境対応、ブランド価値の強化 |
「紙器×ブランディング」は、未来の差別化戦略

単なる“箱”から“ブランドメッセージを伝える体験媒体”へ。紙器は、今やマーケティング戦略の要です。
「印刷+構造+素材+体験」すべてが統合された紙器設計こそ、競合と差がつくパッケージ戦略の核心です。
まとめ
- 紙器設計はブランディングに欠かせない要素
- 構造・素材・加工すべてがブランド体験に影響する
- 環境対応と高級感の両立も実現可能に
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