COLUMN印刷ラボ
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【第36回】トメってなに?
「トムソンで打ち抜きする時にトメが入る…と言われたのですが「トメ」って何?」
という、ご質問をいただきました。
「トメ」とは、画像にあるように ほんのちょっと出っ張った部分
このわずかに紙を引きちぎったような小さいものが「トメ」です。
これは弊社に限らず、お菓子の紙箱などでも確認することができます。
印刷会社などで量産する場合は数百、数千とラインに乗せ 抜いていかなければなりません。
そこで必要になってくるのが、この「トメ」という部分です。
身近なものでいうと、家庭用のプリンタで名刺を刷る際にA4用紙に10丁ほど
ミシン目が入ったものがあると思います。
そのミシン目が「 トメ 」にあたります。(裏から剥離紙で支えてあるものもありますが…)
このトメ(ミシン目)がない状態でプリンタに通してしまうと名刺が用紙から
こぼれ落ちてしまいプリンタに詰まりますよね
それと同じような感じで順序は変わりますが、大きな用紙に印刷したものを後から抜いていきます。
詳しくは下記の2本の動画を御覧ください。(参考になる部分から再生がはじまります。)
1本目の動画では四角い紙に印刷したものを投入し木型で打抜き、後工程できれいに切り離せるか
確認をしています。
2本目の動画では不要な部分を取り除く作業をしています。
この取り除きの作業をした際に残るのが、最初の画像にあるような「トメ」の部分になります。
トメの大きさはどのくらい?
全体の形状や大きさによって変わってきますが大体1mm以内のものを何箇所かに配置します。
「トメ」は、機械の中に紙が落ちないようにするために付けるものなので
全体の形や大きさによってトメ部分の数も変わってきます。
熟練のオペレーターが必要最小限のトメをつけていきます。
トメをつけない方法はある?
木型による打抜きでは、必ず「トメ」が入ります。
打ち抜きだけであればクッキーの型抜きと同じようなタガネで抜く「ポンス抜き」という方法もあります。
木型によるトムソン打抜きでは必ずトメが入りますので、その点は予めご了承ください。
タガネを使ったポンス抜き
タガネを使ったポンス抜きだと、木型を使ったトムソン抜きに比べて、打抜きができる形状に制限があります。
・あまり複雑な形状はタガネを作ることができません。
・大きな寸法は打ち抜くことができません。(形状によりますが手のひらにのるくらいのサイズまでです)
・罫線(折れ線)を入れることができません。
・刃の中に刃があるような下記のような形は抜くことができません。
大洋印刷で持っているタガネの種類は公式HPにPDFデータでアップしています。
ご希望にそうものがあるか確認してみてくださいね。
【ポンス型の見本】
最後までお読みいただいき ありがとうございます。
パッケージ印刷について知りたい事などございましたら教えてくださいね。
では また。